この記事は「ローカルLLM完全ガイド」の一部です。
Geminiをオンプレで動かす仕組み(Google Distributed Cloud、以下GDC)は、ほとんどの会社には要りません。評価用の構成だけで月30万ドルからかかり、最小でも4ラックのハードが要ります。機密データを外に出したくないだけなら、学習に使われない有料の契約と東京リージョンで足ります。ネット接続そのものが禁止の職場なら、ローカルLLMが現実的です。
結論(30秒)
- GDCが要るのは「ネット接続そのものが禁止」の職場だけ。GDC air-gappedの評価構成は月30万ドルから、本番は最小4ラック、ハードは持ち込めない(GDC FAQ、2026年10月23日確認)
- 「学習に使われたくない」なら、無料枠と個人アカウントをやめれば足りる。有料のGemini API、Workspaceの会社アカウント、Agent Platform(旧Vertex AI)は入力を学習に使わない
- 「国外で処理されると困る」なら、東京(asia-northeast1)で処理が閉じる3モデルから選ぶ。2026年10月23日時点で、Gemini 3.5 Flash、2.5 Flash(128k)、2.5 Pro(64k)だけ
- 社内に置くなら、まずローカルLLM。Ollamaはローカル実行の入力を見ないと公式FAQに書いてあり、クラウド機能も止められる
比較表と判断の手順は本文にあります。製造業の社内IT担当として、図面や顧客仕様を生成AIに渡してよいかを相談される立場から書いています。この記事ではGDC・Gemini・Ollamaを実機で動かしてはいません。公式のドキュメントと規約を読み、表を取得して数えた結果です。
前提:どんな会社の制約を想定しているか
想定しているのは、次のような会社です。
- 図面、工程の条件、顧客から預かった仕様書など、社外に出せないデータがある
- 情シスやセキュリティ担当から「無料のAIに入れるな」「国外のサーバーは困る」と言われている
- Google Cloudか Google Workspace の契約はある、または検討している
このサイトでは2025年9月に、GDCでGeminiが使えるようになったときの速報記事「製造業に朗報:Googleオンプレミス版Geminiが切り拓く「機密データ活用AI」の新時代」を書きました。このサイトのGoogle Search Consoleの記録では、2025年6月20日〜2026年10月20日の16か月で、「gemini オンプレ」は193回表示され平均13.6位でした。「gemini オンプレミス」など似た言い方を合わせると14語・344回です。旧記事の月の表示回数は2025年9月の469回が最大で、2026年に入ってからも月10〜55回あります。調べる人はいるのに、速報のままでは「うちに要るのか」に答えていませんでした。旧記事にはクラウド版の値(100万トークン)も書いていましたが、GDC air-gappedの公式ページではコンテキストは最大32,000トークンです。この記事で書き直します。数字はこのサイトの運営データで、検証のために測ったものではありません。
Geminiはどこで動かすかで、データの行き先が変わる

この節の要点:
– 「Gemini」と一口に言っても、使う入口で規約がまったく違う
– 危ないのは無料枠と個人アカウント。規約に「機密を入れないで」と書いてある
– 有料の入口は学習に使わない。ただし処理する国は設定しだい
同じGeminiでも、どの入口から使うかで、入力したデータの扱いが変わります。社内で「Geminiは使ってよいか」と聞かれたら、まず入口を確かめます。
| 使い方 | 入力は学習・改善に使われるか | 処理する場所 | 人が読むことがあるか | 機密データ |
|---|---|---|---|---|
| Geminiアプリ(個人のGoogleアカウント) | 使われる(サービスの改善に使う) | Googleのクラウド | ある(レビュー担当者が一部を読む) | 入れない |
| Google AI Studio・Gemini APIの無料枠 | 使われる(製品と機械学習の改善に使う) | Googleのクラウド | ある | 入れない |
| Gemini APIの有料枠(請求先アカウントつきのCloudプロジェクト) | 使われない | どの国にも一時的に置かれうる | 不正利用の監視のため、限られた期間ログを残す | 社内規程しだい |
| Google WorkspaceのGemini(会社アカウント) | 組織の外では使われない | Googleのクラウド | 許可なく人がレビューしない | 社内規程しだい |
| Agent Platform(旧Vertex AI)の東京リージョン | 使われない(事前の許可がない限り) | 対応モデルなら日本の中 | 不正利用の監視のためプロンプトを記録することがある | 国外処理が困るならこれ |
| GDC(Geminiのオンプレ) | 社外に出ない | 自社かパートナーのデータセンター | — | ネット接続が禁止ならこれ |
| ローカルLLM(Ollamaなど) | 社外に出ない(ローカル実行のとき) | 社内のPC・サーバー | — | まず試す選択肢 |
前提: 2026年10月23日に各社の規約・ドキュメントで確認。GeminiアプリはGemini Apps Privacy Hub、無料枠・有料枠はGemini API Additional Terms of Service(2026年3月23日発効)、WorkspaceはGenerative AI in Google Workspace Privacy Hub、Agent Platformはzero data retentionとData residency、Ollamaは公式FAQ。法的な助言ではありません。最終判断は自社の法務・情報セキュリティの担当に回してください。
いちばん注意したいのは、上の2行です。Gemini APIの規約は、無料枠について「Do not submit sensitive, confidential, or personal information to the Unpaid Services.」(機密や個人の情報を無料のサービスに送らないで)と書いています。Geminiアプリのプライバシーハブも、レビュー担当者に見られたくない機密は入れないよう求めています。アクティビティの保存をオフにしても、チャットは72時間アカウントに残ります。
逆に、Google AI Studioでも、請求先アカウントが有効なCloudプロジェクトにつながったアカウントか、Workspaceの企業アカウントで使うと「有料のサービス」として扱われます。同じ画面でも、ログインしているアカウントで扱いが変わります。
オンプレのGemini(GDC)は誰のためのものか
この節の要点:
– GDCには、ネットから切り離す「air-gapped」と、つないだまま使う「connected」がある
– air-gappedは一般提供だが、評価構成だけで月30万ドルから
– connectedはまだプレビューで、本番には使えない
Googleは2025年8月28日、GDC air-gappedでのGeminiの一般提供と、GDC connectedでのプレビューを発表しました(Google Cloud Blog、2026年10月23日確認)。2026年10月21日には、air-gappedでGemini 3.5 Flashが一般提供になったと発表しています(Google Cloud Blog、2026年10月23日確認)。
| 項目 | GDC air-gapped | GDC connected |
|---|---|---|
| 状態 | 一般提供 | パブリックプレビュー。評価・テストの目的だけで、商用・本番には使えない |
| ネット接続 | Google Cloudにもインターネットにもつながずに運用できる | 常に必要。認証のハートビートが30分以上途切れると、モデルを動かすVMが止まる |
| ハード | ハードとソフトが一体。自前のハードにソフトだけ入れることはできない。本番は最小4ラック | Googleが認定した構成だけ(Dell XE9680、NVIDIA H200を8基、メモリ2TB) |
| 使えるGemini | Gemini 3.5 Flashなど。コンテキストは最大32,000トークン | Gemini 2.5 Flash(128k)だけ |
| 費用 | 評価構成で月30万ドルから。本番は見積もり | この記事では確認できていない |
前提: GDC air-gapped FAQ(2026年10月20日更新)、GDC air-gappedの生成AIの説明(2026年10月20日更新)、Gemini on GDC connectedの仕組み(2026年10月22日更新)。いずれも2026年10月23日確認。価格はFAQの英語原文「starts at $300,000 per month」で、円には換算していません。
2026年10月の公式ブログが利用者として挙げるのは、データ主権・防衛・情報機関・重要インフラの規制を受ける組織です。日本では、KDDIが大阪堺データセンターでGemini on GDCのトライアルを2026年3月27日に始め、2027年の商用提供を目指すと発表しています(KDDI ニュースルーム、2026年4月30日掲載、2026年10月23日確認)。自社で数ラックを置かずに、国内のデータセンターで使う形が出てくるかもしれません。ただし今はトライアルです。
評価だけで月30万ドルは、工場の情シスの予算では検討の前に止まる金額です。「Geminiをオンプレで」と言われたら、まず何を防ぎたいのかを聞き直します。
東京リージョンで処理が閉じるGeminiはどれか
この節の要点:
– 東京を選んでも、日本の中で処理されるとは限らない。モデルとエンドポイントしだい
– 2026年10月23日時点で、日本の列に印があるGeminiは16モデル中3つ
– 「グローバル」のエンドポイントは、処理する国を保証しない
国外で処理されると契約上困るなら、Agent Platformのリージョン指定を使います。公式のData residencyのページによると、リージョン名のついたエンドポイントなら、機械学習の処理はそのリージョンが属する国や地域の中に収まります。一方、リージョン名のないグローバルエンドポイントは、世界のどこでも処理されうるので、所在の保証はありません。
どのモデルが日本で処理できるかは、同じページのモデル別の表に印で載っています。2026年10月23日に、その表を取ってきて日本(asia-northeast1)の列を数えました。Python 3の標準ライブラリだけで動きます(Windowsは python、Mac・Linuxは python3 で実行)。
# check_jp.py ― Agent Platform の Data residency の表から、日本で処理できる Gemini を数える
import re, html, urllib.request
URL = "https://docs.cloud.google.com/gemini-enterprise-agent-platform/resources/data-residency"
req = urllib.request.Request(URL, headers={"User-Agent": "Mozilla/5.0"})
page = urllib.request.urlopen(req, timeout=30).read().decode("utf-8")
table = re.findall(r"<table.*?</table>", page, re.S)[0] # 1つ目の表=Googleのモデル
rows = re.findall(r"<tr.*?</tr>", table, re.S)
text = lambda c: re.sub(r"\s+", " ", html.unescape(re.sub(r"<[^>]+>", "", c))).strip()
head = [text(c) for c in re.findall(r"<t[hd][^>]*>(.*?)</t[hd]>", rows[0], re.S)]
jp = next(i for i, h in enumerate(head) if "asia-northeast1" in h)
yes, no = [], []
for r in rows[1:]:
cells = re.findall(r"<td[^>]*>(.*?)</td>", r, re.S)
name = text(cells[0])
if not name.startswith("Gemini") or name.startswith(("Gemini Embedding", "Tuning")):
continue
(yes if "compare-yes" in cells[jp] else no).append(name)
print(f"日本(asia-northeast1)でML処理: {len(yes)} / {len(yes) + len(no)} モデル")
for n in yes: print(" ○", n)
print(" 印なし:", ", ".join(n.split("(")[0].strip() for n in no))
2026年10月23日9時15分(日本時間)に実行した出力です。
日本(asia-northeast1)でML処理: 3 / 16 モデル
○ Gemini 3.5 Flash(gemini-3.5-flash)
○ Gemini 2.5 Flash, 128k(gemini-2.5-flash)
○ Gemini 2.5 Pro, 64k(gemini-2.5-pro)
印なし: Gemini 4 Argon, Gemini 3.8 Live, Gemini 3.8 Flash, Gemini 3.7 Flash, Gemini 3.6 Flash, Gemini 3.5 Flash-Lite, Gemini 3.1 Flash Image, Gemini 3.1 Flash-Lite, Gemini 2.5 Flash Live API Native Audio, Gemini 2.5 Flash, 1M, Gemini 2.5 Flash Image, Gemini 2.5 Flash-Lite, Gemini 2.5 Pro, 1M
新しいモデル(3.6以降と4 Argon)や、2.5の100万トークン版は、日本の列に印がありません。「国内で処理」が条件なら、使えるモデルが一世代前に限られる、ということです。表は変わるので、稟議の前に流し直してください。出力がおかしいときは公式ページの表を目で確かめます。
なお「データを一切残さない」が条件なら、既定の最大24時間のキャッシュと不正利用監視の記録の扱いも要ります(zero data retention)。
どう選ぶか:データの区分で決める

選び方は、ツールの機能ではなく、扱うデータの区分で決めます。行が自社のデータ、列が選択肢です。
| 扱うデータ | 無料枠・個人アプリ | Workspace・有料API | Agent Platform 東京 | ローカルLLM | GDC |
|---|---|---|---|---|---|
| 公開済みの情報(カタログ、公開資料) | 可 | 可 | 可 | 可 | 過剰 |
| 社外秘(議事録、社内手順書) | 不可 | 可(社内規程で許可されていれば) | 可 | 可 | 過剰 |
| 顧客から預かった図面・仕様で、契約に国外持ち出しの禁止がある | 不可 | 処理する国を確かめるまで保留 | 可(日本で処理できる3モデルだけ) | 可 | 過剰なことが多い |
| ネット接続そのものが禁止(閉域の設計網・防衛関連など) | 不可 | 不可 | 不可 | 可(性能と運用の限界を受け入れる) | 候補 |
前提: 2026年10月23日の規約・ドキュメントの読みからの整理。「可」は規約上の扱いの話で、社内規程・顧客との契約が優先します。
製造業でいちばん多いのは、3行目の「顧客の図面」です。ここで効くのはオンプレかどうかではなく、顧客との契約に何が書いてあるかです。「国外に出さない」なら東京リージョン、「第三者のクラウドに置かない」ならローカルLLM、というように、契約の文言で列が決まります。
ローカルLLMを社内で動かす場合の具体的な形は、「機密データを外に出さないローカルLLM「LFM2.5-8B-A1B」業務導入ガイド」に書きました。ローカルLLM以外にも、秘密計算でクラウドのAIを使う選択肢があります(「ローカルLLMだけがセキュアな選択肢? 秘密計算×AIコーディング「Acompany セキュアコード」という第3の選択肢」)。
社内で言われたこと別、直す場所
情シスや法務から返ってくる言葉はだいたい決まっています。言われたことから、原因と直す場所を引けるようにしました。
| 言われたこと(そのままの言い方) | 原因 | 直す場所 |
|---|---|---|
| 「無料のAI Studioに図面を入れないで」 | 無料枠は入力を改善に使い、人が読むことがある | 請求先アカウントつきのCloudプロジェクトで有料のGemini APIにする。または会社のWorkspaceアカウントで使う |
| 「個人のGoogleアカウントで業務に使わないで」 | Geminiアプリの個人利用は改善とレビューの対象。保存オフでも72時間残る | 会社のWorkspaceアカウントに切り替える |
| 「海外で処理されるのは契約上困る」 | グローバルエンドポイントか、日本で処理できないモデルを使っている | リージョン名つきのエンドポイント(us-central1なら us-central1-aiplatform.googleapis.com の形。東京は asia-northeast1)と、日本の列に印があるモデルに変える |
| 「プロンプトが残らないことを示して」 | 既定の暗黙キャッシュ(最大24時間)と、不正利用監視の記録がある | zero data retentionのページの条件を1つずつ設定する。監視の記録の例外は営業担当に相談 |
| 「そもそもネットにつながないで」 | クラウドのGeminiは使えない | ローカルLLM。それでも足りなければGDC air-gappedを見積もる |
| 「OllamaもクラウドにつながるのでNG」 | Ollamaのクラウドモデル・Web検索の機能が有効 | OLLAMA_NO_CLOUD=1 などでクラウド機能を止める(下の手順) |
前提: 2026年10月23日の規約・ドキュメントの読み。リージョン名つきエンドポイントの形は zero data retention のページのコード例(us-central1)による。
やってはいけないこと
- 無料枠で「試すだけ」と言って社内データを入れる。試しでも入力は改善に使われます(Gemini API Additional Terms の Unpaid Services)
- 東京リージョンを選んだから国内処理だと思い込む。グローバルエンドポイントや、日本の列に印がないモデルでは保証されません
- GDC connectedのプレビューで本番の業務を始める。プレビュー中は評価・テストだけで、商用・本番に使うことも、出力を第三者に見せることも規約で禁じられています
- Ollamaを入れただけで「社外に出ない」と報告する。クラウドモデルを選べば外で処理されます。止める設定まで確かめます
Ollamaのクラウド機能を止めて確かめる
公式FAQでは、~/.ollama/server.json に次の1行を書くか、環境変数 OLLAMA_NO_CLOUD=1 を設定し、Ollamaを再起動すると、ローカルだけで動くモードになります。この記事では実機で試していません。
{ "disable_ollama_cloud": true }
Mac・Linuxで環境変数を使う場合は次のとおりです。Windowsは「システムの環境変数」に OLLAMA_NO_CLOUD を値 1 で追加し、Ollamaを再起動します。
OLLAMA_NO_CLOUD=1 ollama serve
確かめるのは2点です。Ollamaのログに Ollama cloud disabled: true と出ること、そして既定どおり 127.0.0.1:11434 だけで待ち受けていることです。別のPCから使わせたいときの安全な開け方は「Ollamaを別のPCから使う5つの方法、0.0.0.0は使わない」に、認証がない問題は「Ollama認証セキュリティ「31%問題」完全ガイド」にまとめました。
よくある質問
Q. Geminiのオンプレ版は、普通の会社でも買えますか?
GDC air-gappedは一般提供なので、営業経由で見積もりは取れます。ただし評価構成で月30万ドルから、本番は最小4ラックです(GDC FAQ、2026年10月23日確認)。ネット接続が禁止という条件がなければ、費用に見合う場面は少ないはずです。
Q. Geminiに入れたデータは学習に使われますか?
入口しだいです。Geminiアプリの個人利用とAI Studio・Gemini APIの無料枠は改善に使われます。有料のGemini API、WorkspaceのGemini、Agent Platformは使われません(2026年10月23日の各規約)。
Q. 東京リージョンなら、データは日本から出ませんか?
リージョン名つきのエンドポイントで、日本で処理できるモデルを使う場合だけです。2026年10月23日時点では Gemini 3.5 Flash、2.5 Flash(128k)、2.5 Pro(64k)の3つでした。
Q. オンプレでGeminiの代わりになるものはありますか?
社内のPCやサーバーで動かすローカルLLMです。性能はGeminiの最新モデルに届かないと考えておくのが無難なので、議事録の要約や社内文書の検索など、用途を絞って試すのが現実的です。
自分の会社に置き換える:導入前のチェックリスト
- [ ] 扱うデータを「公開」「社外秘」「顧客から預かったもの」「ネット接続禁止の環境のもの」に分けたか
- [ ] 顧客との契約に、国外持ち出し・第三者クラウドへの保存の禁止が書かれていないか確かめたか
- [ ] 社員が無料枠や個人アカウントで業務データを入れていないか、使っている入口を棚卸ししたか
- [ ] 有料のGemini APIなら、請求先アカウントが有効なCloudプロジェクトにつながっているか
- [ ] 国内処理が条件なら、リージョン名つきのエンドポイントと、日本で処理できるモデルを選んだか(check_jp.pyを流し直したか)
- [ ] 「データを残さない」が条件なら、キャッシュと監視の記録の扱いを確かめたか
- [ ] ネット接続禁止の環境なら、まずローカルLLMで用途が足りるか試したか
現場から見た注意点
- 「オンプレにしたい」という声の多くは、「無料のAIに入れたくない」の言い換えです。最初に入口(無料か有料か、個人か会社か)を確かめるだけで、話が片づくことがよくあります。
- 顧客の図面は、自社の規程より顧客との契約が先に効きます。営業や品質保証が持っている契約書を確かめずに選ぶと、あとで全部やり直しになります。
- 「最新モデルを国内で」は、出てすぐには通らない前提で計画します。今は3.6以降が日本の列に入っていません。
まとめ
Geminiをオンプレで動かすGDCは、ネット接続そのものが禁止の職場のための仕組みで、評価構成だけで月30万ドルからかかります。多くの会社の「機密を外に出したくない」は、無料枠と個人アカウントをやめて有料の入口に移すこと、国内処理が条件なら東京で処理できる3モデルを選ぶこと、社内に置くならローカルLLMで試すことで片づきます。未確認なのは、KDDIの国内提供が2027年にどんな価格と条件で出てくるかです。
関連記事
- 機密データを外に出さないローカルLLM「LFM2.5-8B-A1B」業務導入ガイド
- ローカルLLMだけがセキュアな選択肢? 秘密計算×AIコーディング「Acompany セキュアコード」
- Ollamaを別のPCから使う5つの方法、0.0.0.0は使わない
- 以前の記事:製造業に朗報:Googleオンプレミス版Geminiが切り拓く「機密データ活用AI」の新時代(2025年9月)
- ハブ: ローカルLLM完全ガイド
参考(一次ソース)
- Google Cloud Blog「Gemini is now available anywhere」(2025年8月28日)(2026年10月23日確認)
- Google Cloud Blog「New innovations in Google Distributed Cloud」(2026年10月21日)(2026年10月23日確認)
- Google Distributed Cloud air-gapped FAQ(2026年10月23日確認)
- GDC air-gapped「Generative AI overview」(2026年10月23日確認)
- GDC コネクテッドの Gemini API の仕組み(2026年10月23日確認)
- Gemini Enterprise Agent Platform「Data residency」(2026年10月23日確認)
- Gemini Enterprise Agent Platform「zero data retention」(2026年10月23日確認)
- Gemini API Additional Terms of Service(2026年10月23日確認)
- Gemini Apps Privacy Hub(2026年10月23日確認)
- Generative AI in Google Workspace Privacy Hub(2026年10月23日確認)
- KDDI ニュースルーム「大阪堺データセンターを活用した『Gemini on Google Distributed Cloud』のトライアル提供開始」(2026年4月30日)(2026年10月23日確認)
- Ollama FAQ(2026年10月23日確認)
更新履歴
- 2026-10-23: 初版。2025年9月のGDCの速報記事を、データの行き先と選び方の記事として書き直した
確認日: 2026-10-23

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