目次
はじめに
Pythonは今日、データ解析からウェブ開発、AIプロジェクトまで、幅広い領域で活用される言語となっています。
しかし、会社のプロキシ環境下でPython環境を構築しようとすると、そこには一筋縄ではいかない問題が待ち受けています。本記事では、この困難を乗り越えるための一助となるツール、Pxについて紹介します。
Pxの紹介
Python環境を整備する際、プロキシを通じてインターネットへの接続が必要となる場面があります。
このような課題を解決するための助けとなるのが、Pxというツールです。これを利用することでプロキシ設定を自動化し、無駄な手間を省くことができます。
以下の特徴を持っています:
- ユーザーフレンドリー:Pxは簡単にセットアップでき、直感的なインターフェースを持っています。使い方もわかりやすく、初心者でも手軽に利用することができます。
- 自動化:Pxはプロキシ設定を自動化し、ユーザーが毎回手動で設定を行う必要を排除します。一度設定すれば、それ以降はPxが自動で処理を行います。
- 互換性:PxはWindows環境での利用を主眼に置いて設計されており、Windows環境下でのPython環境構築に特化しています。これにより、会社のPCなどでPythonを使いたい場合に非常に役立ちます。
Pxを活用すれば、会社のプロキシ環境下でもスムーズにPythonのパッケージをダウンロードし、自由にコーディングすることが可能となります。
Pxのインストール方法
WindowsにPythonをインストールせずにPxを実行するための方法です。
- GitHubのReleaseページから最新の実行ファイルを含んだzip(
px-vX.X.X-windows.zip
)をダウンロードします。 - ダウンロードしたzipファイルを展開し、展開したディレクトリの名前を変更して
%USERPROFILE%/AppData/Local/Programs
のフォルダ内にpxなどのバージョンをフォルダ名から省いて置きます。 - PowerShellで上記ディレクトリを開き、
.\px.exe --install
を実行します。これによりスタートアップにpx.exe
が登録されます。
Pxの設定方法
Pxの設定は以下の手順で行います。
- PowerShellで
px.exe
のあるディレクトリを開き、.\px.exe --save
を実行します。これによりディレクトリ内に設定ファイルpx.ini
が生成されます。 px.ini
を適宜編集します。- 私の場合は、pac =
http://
hogehoge.com:9999/に追記しました。そのアドレスはWindowsのシステム設定ー>プロキシー>スクリプトのアドレスから取得出来ます - また、portも3128ではChromeが使っていているようでpxが起動出来ずエラーになってしまうため、3129に変更しました。
- 私の場合は、pac =
px.exe
をダブルクリックして起動します(もしくはスタートアップで自動起動します)。
設定ファイル px.ini
の一例を以下に示します。
[proxy] server = pac =
http://hogehoge.com:9999/listen = 127.0.0.1 port = 3129 gateway = 0 hostonly = 1 allow = *.*.*.* noproxy = useragent = username = auth = [settings] workers = 2 threads = 5 idle = 30 socktimeout = 20.0 proxyreload = 60 foreground =0 log = 0
Windowsのプロキシ設定の確認画面
PxはWindowsの資格情報を使ってプロキシ認証を通過するため、設定ファイルにIDやパスワードを記述する必要はありません。
まとめ
本記事では、会社のプロキシ環境下でのPython環境構築の障壁を取り除くツール、Pxの紹介とその利用方法について説明しました。Python学習の障壁を取り除き、あなたのコーディングライフをより楽しく、より充実したものにするために、Pxの活用を是非ともお勧めします。
コメント