企業内でPythonを快適に!プロキシ問題を解決するPxの使い方

目次

はじめに

Pythonは今日、データ解析からウェブ開発、AIプロジェクトまで、幅広い領域で活用される言語となっています。

しかし、会社のプロキシ環境下でPython環境を構築しようとすると、そこには一筋縄ではいかない問題が待ち受けています。本記事では、この困難を乗り越えるための一助となるツール、Pxについて紹介します。

Pxの紹介

Python環境を整備する際、プロキシを通じてインターネットへの接続が必要となる場面があります。

このような課題を解決するための助けとなるのが、Pxというツールです。これを利用することでプロキシ設定を自動化し、無駄な手間を省くことができます。

以下の特徴を持っています:

  1. ユーザーフレンドリー:Pxは簡単にセットアップでき、直感的なインターフェースを持っています。使い方もわかりやすく、初心者でも手軽に利用することができます。
  2. 自動化:Pxはプロキシ設定を自動化し、ユーザーが毎回手動で設定を行う必要を排除します。一度設定すれば、それ以降はPxが自動で処理を行います。
  3. 互換性:PxはWindows環境での利用を主眼に置いて設計されており、Windows環境下でのPython環境構築に特化しています。これにより、会社のPCなどでPythonを使いたい場合に非常に役立ちます。

Pxを活用すれば、会社のプロキシ環境下でもスムーズにPythonのパッケージをダウンロードし、自由にコーディングすることが可能となります。

Pxのインストール方法

WindowsにPythonをインストールせずにPxを実行するための方法です。

  1. GitHubのReleaseページから最新の実行ファイルを含んだzip(px-vX.X.X-windows.zip)をダウンロードします。
  2. ダウンロードしたzipファイルを展開し、展開したディレクトリの名前を変更して%USERPROFILE%/AppData/Local/Programsのフォルダ内にpxなどのバージョンをフォルダ名から省いて置きます。
  3. PowerShellで上記ディレクトリを開き、.\px.exe --installを実行します。これによりスタートアップに px.exeが登録されます。

Pxの設定方法

Pxの設定は以下の手順で行います。

  1. PowerShellで px.exeのあるディレクトリを開き、.\px.exe --saveを実行します。これによりディレクトリ内に設定ファイル px.iniが生成されます。
  2. px.iniを適宜編集します。
    • 私の場合は、pac = http://hogehoge.com:9999/に追記しました。そのアドレスはWindowsのシステム設定ー>プロキシー>スクリプトのアドレスから取得出来ます
    • また、portも3128ではChromeが使っていているようでpxが起動出来ずエラーになってしまうため、3129に変更しました。
  3. px.exeをダブルクリックして起動します(もしくはスタートアップで自動起動します)。

設定ファイル px.iniの一例を以下に示します。

[proxy]
server = 
pac = http://hogehoge.com:9999/
listen = 127.0.0.1
port = 3129
gateway = 0
hostonly = 1
allow = *.*.*.*
noproxy =
useragent =
username =
auth =

[settings]
workers = 2
threads = 5
idle = 30
socktimeout = 20.0
proxyreload = 60
foreground =0
log = 0

Windowsのプロキシ設定の確認画面

PxはWindowsの資格情報を使ってプロキシ認証を通過するため、設定ファイルにIDやパスワードを記述する必要はありません。

まとめ

本記事では、会社のプロキシ環境下でのPython環境構築の障壁を取り除くツール、Pxの紹介とその利用方法について説明しました。Python学習の障壁を取り除き、あなたのコーディングライフをより楽しく、より充実したものにするために、Pxの活用を是非ともお勧めします。

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