技術を調べても、後で忘れてしまう…という経験はありませんか?
ネット記事は断片的で体系的な理解が難しく、公式ドキュメントは英語だったり情報が散らばっていたりして、なかなか知識として定着しません。
Claude Codeのリサーチ機能を使えば、調べた内容を「自分専用の技術書」にまとめ、EPUB(電子書籍形式)に変換してKindleで読めるようになります。
この記事は以下のような方に向けて書いています:
- Claude Code / Cursorを使っている開発者
- 技術学習を効率化したい方
- Kindleや電子書籍で学習するのが好きな方
- AIツールを活用した知識管理に興味がある方
この記事を読むことで、約10分で自分専用の技術書を作成し、いつでもどこでも読み返せる学習環境を構築できます。
この記事のポイント
- Claude Codeのリサーチ → EPUB → Kindleの完全ワークフロー
- カスタムコマンド
/researchの設定方法 - 専用Webアプリ「MD to EPUB Converter」でドラッグ&ドロップ変換
- 実際に作成した技術書の事例紹介
このワークフローで実現できること
AIの調査能力と電子書籍の携帯性を組み合わせることで、最強の学習環境が手に入ります。
従来の技術学習には、いくつかの課題がありました。
従来の技術学習の課題
- ネット記事を読んでも、後で忘れてしまう
- 情報が断片的で、体系的な理解が難しい
- 公式ドキュメントは英語で、情報が散らばっている
- 調べた内容を見返すのが面倒
このワークフローを使うと、「調べて終わり」から「調べて本にして読み返す」に変わります。
電車の中や寝る前に、自分が調べた内容を「本」として読み返せるのです。
ワークフローの全体像
具体的な流れは以下のとおりです。
Step 1: /research コマンドでテーマを調査
↓
Step 2: 複数のMarkdownファイルが自動で生成
統合したMarkdownファイルを作成(書籍形式)
↓
Step 3: MD to EPUB Converter でEPUBに変換
↓
Step 4: Send to Kindle でKindleに送信
各ステップを詳しく解説していきます。
カスタムコマンド /research の設定方法
まずはClaude Codeにリサーチ用のカスタムコマンドを設定します。
このコマンドを設定することで、テーマを指定するだけで網羅的な調査が自動で行われます。
ファイル構成
Claude CodeまたはCursorのコマンドフォルダに、以下のようにファイルを配置します。
.claude/commands/
└── research.md # リサーチコマンドの定義
# Cursorの場合
.cursor/commands/
└── research.md
コマンドの定義(簡易版)
以下が /research コマンドの定義ファイルです。そのままコピーして使えます。
# /research - 技術リサーチコマンド
指定されたテーマについて網羅的に調査し、書籍化に適した形式でノートを生成します。
## 引数
$ARGUMENTS - 調査したいテーマ(例:React Server Components)
## 出力先
`research/YYYYMMDD_テーマ名/` フォルダに出力
## 実行手順
### Step 1: テーマの分解
以下の観点でサブトピックを洗い出してください:
- 基本概念と定義
- 主要な機能・特徴
- 使い方・実装例
- ベストプラクティス
- 関連技術・比較
- 注意点・制限事項
### Step 2: 個別ノートの作成
各サブトピックについて、1トピック1ファイルで作成してください。
ファイル名形式:
`YYYYMMDD_テーマ名_トピック名.md`
各ノートの構成:
- 概要(2-3文)
- 詳細説明
- コード例(該当する場合)
- 関連リンク(他のノートへの内部リンク)
### Step 3: 統合ファイルの作成
最後に、すべてのノートを統合した書籍形式のファイルを作成してください。
構成:
- はじめに
- 目次
- 第1章〜第N章(各ノートの内容)
- 付録(用語集、クイックリファレンス)
- おわりに
出力ファイル名:`YYYYMMDD_テーマ名_完全ガイド.md`
コマンドのポイント
このリサーチコマンドには、以下のような特徴があります。
リサーチコマンドの特徴
- 網羅的な調査:6つの観点でサブトピックを洗い出し
- 1トピック1ファイル:後から編集・再利用しやすい構成
- 日付プレフィックス:いつ調査したか一目でわかる
- 統合ファイル生成:そのままEPUB変換に使える書籍形式
実行例
コマンドの実行は1行で完了します。
/research Claude Code AskUserQuestion tool
このように実行すると、以下のようなファイルが自動生成されます。
生成されるファイル例
20260108_Claude-Code_AskUserQuestionとは何か.md20260108_Claude-Code_AskUserQuestionのパラメータ詳細.md20260108_Claude-Code_AskUserQuestionの使用例.md20260108_Claude-Code_Plan-Modeとは何か.md- など10個以上のファイル
1つのテーマについて、基本概念からパラメータ詳細、使用例、関連技術まで網羅的に調査されます。
最後に結合ファイルを作成することで、章立てや目次が自動で整理されるため、そのまま電子書籍として読める形になります。
EPUBへの変換手順
統合されたMarkdownファイルをEPUBに変換します。
変換方法はいくつかありますが、このワークフローのために専用のWebアプリを作成しました。
おすすめ:MD to EPUB Converter(Webアプリ)
コマンドライン操作が苦手な方でも、ブラウザ上でドラッグ&ドロップするだけでEPUBに変換できます。
MD to EPUB Converterの特徴
- ドラッグ&ドロップ:ファイルを直感的にアップロード
- メタデータ設定:タイトル、著者、言語を指定可能
- 自動目次生成:章立てから目次を自動で作成
- 日本語対応:日本語ファイル名も正しく処理
使い方は以下の3ステップです。
1. Markdownファイルをアップロード
2. タイトル・著者名を入力
3. 「変換」ボタンをクリック → EPUBをダウンロード
技術的には、バックエンドにNode.js + Express、変換エンジンにPandocを使用しています。
Docker対応なので、ローカル環境でもすぐに立ち上げられます。
ソースコードはGitHubで公開しています:
代替手段1:md-to-epub(コマンドライン)
コマンドライン操作に慣れている方は、md-to-epub も便利です。
# インストール
npm install -g md-to-epub
# 変換
md-to-epub input.md -o output.epub --title "タイトル" --author "著者名"
代替手段2:pandoc
pandoc でも同様の変換が可能です。
pandoc input.md -o output.epub --metadata title="タイトル"
用途や好みに合わせて、使いやすいツールを選んでください。
Kindleへの送信方法
生成したEPUBファイルをKindleに送信します。
パソコンから送信するのに手軽なのは Send to Kindle のWEBサイト です。
以下のリンクからAmazonアカウントでログインするだけです。
EPUBファイルをアプリにドラッグ&ドロップするだけで、数分後にはKindleで読めるようになります。
このワークフローの5つの魅力
なぜこのワークフローがおすすめなのか、5つの魅力を紹介します。
1. 自分専用のリファレンスブック
市販の技術書と違い、自分が知りたかったことだけが載っている本が手に入ります。
- 無駄な情報がない
- 自分の理解レベルに合わせた説明
- 必要な情報だけを凝縮
2. 体系的な知識として定着
バラバラのネット記事を読むより、書籍形式で読む方が理解が深まります。
- 章立てで全体像が見える
- 関連概念も含めて学べる
- 流れを追って理解できる
3. いつでもどこでも読める
Kindleに入れておけば、スキマ時間を有効活用できます。
- 電車の中でも
- 寝る前でも
- オフラインでもOK
- スマホでもタブレットでも
4. アウトプットとしての学習効果
「本にまとめる」という意識があることで、調査が深くなります。
- 構成を考えることで理解が整理される
- 抜け漏れに気づきやすい
- 能動的な学習になる
5. コレクション欲を満たす
調べた分だけ、自分だけの技術書ライブラリが増えていきます。
- Kindleの本棚が充実
- 学習の達成感が得られる
- モチベーション維持にも効果的
実際に作成した技術書の例
このワークフローで実際に作成した本を紹介します。
作成した本の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | Claude Code AskUserQuestion 完全ガイド |
| ページ数 | 約50ページ相当 |
| 章構成 | 全9章 + 付録2つ |
内容
- AskUserQuestionツールの基本概念
- パラメータ詳細とスキーマ定義
- 実践的な使用例(コード付き)
- ベストプラクティス
- Plan Modeとの連携
- Spec-Driven Development
- 既知の制限事項とワークアラウンド
- 参考リソース集
所要時間
作成にかかった時間
- リサーチコマンド実行:約5分
- EPUB変換・Kindle送信:約5分
- 合計:約10分
たった10分で、50ページの技術書が完成しました。
応用アイデア:他のテーマでも活用できる
このワークフローは、あらゆる技術テーマに応用できます。
個人での活用例
活用できるテーマ例
- フレームワーク:Next.js App Router、Astro、Remixなど
- ライブラリ:React Query、Zustand、Jotaiなど
- 設計パターン:Clean Architecture、DDD、CQRSなど
- 言語機能:TypeScript 5.x の新機能、Python 3.12など
興味のあるテーマを調べるたびに、自分専用の技術書が1冊増えていきます。
チームでの活用例
個人だけでなく、チームでも活用できます。
チームでの活用アイデア
- 社内技術の標準化ドキュメント
- オンボーディング用の技術ガイド
- プロジェクト固有の知識ベース
- 新メンバー向けのキャッチアップ資料
チーム全員が同じ技術書を共有することで、知識の統一化が図れます。
まとめ
今回は、Claude Codeで調べた内容を技術書にしてKindleで読む方法を解説しました。
この記事のポイント
- Claude Codeのリサーチコマンドで網羅的な調査が可能
- 統合したMarkdownを作成し、専用WebアプリでEPUBに変換
- Send to KindleでKindleに送信すれば完成
- 約15分で自分専用の技術書が作れる
このワークフローを活用することで、「調べて終わり」から「調べて本にして読み返す」学習スタイルに変わります。
電車の中や寝る前に、自分が調べた内容を「本」として読み返せる体験は格別です。
ぜひ今日から、興味のあるテーマで1冊作ってみてください。
自分だけの技術書ライブラリを育てる楽しさを、実感できるはずです。
関連リンク
- MD to EPUB Converter(GitHub) – 本記事で紹介したWebアプリ
- Claude Code公式サイト

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